どもりの治療方法は、まだその発症原因が解明されて
いない為、特効薬的な治療法は見つかっていません。
しかし、現在の治療方法の全てが効果が無いというわけではなく、
個人によって適した治療法があるためではないでしょうか。
例えば、同じ治療法を受けていても、Aさんには効果が見られたのに、
Bさんには見られなかった、というのも少なくないのです。
極端に言えば、どもり症の人が複数いれば、その数だけ治療法が必要になるということですね。
現在どもりの治療法として主流になっているのが、吃音矯正法と呼ばれるものです。
その代表的なものが日本で初めて吃音の言語訓練法を考案した花沢忠一郎先生の矯正法ですが、
現在では専門家が独自に研究開発した他の吃音矯正法もいくつかDVD化されているため、
自宅でこれらの矯正法に取り組めるようになっています。
また、自分が話した声を録音し、それを聞きながら矯正を行っていく方法もあります。
この方法の場合、できれば第三者に協力してもらい、
自分では気付きにくい癖やスピードを指摘してもらった方が良いでしょう。
それ以外の方法として、どもり症の患者さんたちが集うコミュニティや自助グループに参加し、
皆で訓練に取り組む方法も効果的です。
詳しい事は居住する地域の保健所で案内してくれますから、一度参加してみると良いと思います。
それから、心療内科や精神科などでメンタル面の治療を受けている場合は、
病院で処方された薬が効果を上げる事もあります。
ただし、人によっては強い副作用が現れる場合もあるため、服用は医師の指示に従って正しく行いましょう。
ここで挙げたように、どもりの治療法は色々と考案されていますが、
全てに共通して言えるのは、即効性を期待してはいけない、と言うことです。
焦らずにじっくりとどもり治療に取り組むことこそが、一番大切な事なのです。